サイバー攻撃の驚異と対策について君たちに話したいこと

Twitterのあるフォロワーに依頼されて書いた、中学生に向けたセキュリティの話しです。

結構頑張って書いたので、ブログにアップすることにしました。


サイバー攻撃の驚異と対策について君たちに話したいこと

 私たち人類は地球上に生命を得て進化してきました。私たちは物質として生まれ、物質世界(リアル空間)で生きています。進化の過程で知性を持った私たちはコンピュータを発明し、それらをインターネットによって相互に接続することにより、リアル空間ではないもう一つの世界を生み出しました。それがサイバー空間です。1960年代に軍事・研究目的で開発されたインターネットですが、日本において郵政省によって一般の人が使える商用利用が許可されたのが1993年ですので、今の10代、20代の人はまさにインターネット世代と言えます。

 私たちが生活するリアル空間でいたずらや犯罪があるように、サイバー空間にも悪意の、もった人達がいます。世界初のコンピュータウィルスは1985年には発見されています。最近では今年5月に世界中で猛威を振るったランサムウェア「WannaCry」はみなさんも聞いたことがあると思います。

 現代社会で生きるためには、もはやサイバー空間=インターネットは無くてはならない存在になっています。サイバー空間の中で賢く生きていくしかありません。それでは私たちはどうしたらサイバー空間で安全・安心して付き合っていきことができるのでしょうか。  私たちはリアル空間で生まれ進化してきた存在です。そのため、リアル空間で自分を守る力を備えた存在です。ナイフをもった怪しい人が近づいてきたら逃げるでしょうし、むやみに他人を傷つけることをしない自制心と倫理観を本能的に持っています。しかし、サイバー空間を人間が作り出したのはたかだか50年ですから、私たちはサイバー空間で生き抜くための本能を持ち合わせていません。学ぶしかないのです。

 サイバー空間では残念なことに悪意をもった人の悪意ある行為が無くなることはないでしょう。それはリアル空間も同じです。 リアル空間に警察や警備員がいるようにサイバー空間での脅威や対策は国や企業で急速に強化されつつあります。

 私たち個人個人にとって大切なことは「加害者にならない」ことと「被害者にならない」よう行動を自制し、警戒するしかありません。サーバー空間では本人にその気が無くても加害者に簡単になってしまいます。今年6月大阪府内の中学3年生がランサムウェア作成容疑で逮捕されました。本人は「力試しに作ってみたらできた」と話しているようです。私たちにはサイバー空間での犯罪について、リアル空間で隣にいる人に対していきなりナイフで切りつけたりしないといった本能的な自制心が効かないのです。例えば、SNS で他人の誹謗中傷を余り深刻に考えずに書き込んでしまいます。サイバー空間で何をしてはいけないのか何度も自省するしかないです。

 また、私たちはリアル空間では本能的に危ないと察知することができます。リアル空間では自分の個人情報を印刷して知らない人に配ったりはしません。本能的に危ないと感じているからです。しかし、サイバー空間では自分の写真や個人情報を書き込んでしまいます。リアル空間では知らないおじさんに「いいことあるよ」と話しかけられても逃げるでしょう。一方、サイバー空間では簡単に人を信じてしまいがちです。

 サイバー攻撃とか脅威とかいうと、どこか遠い世界のように感じますが、本当は私たちにとって身近なことです。サイバー空間で生きるための情報セキュリティを学ぶことが大切なのです。

 経済産業省は情報セキュリティ人材が2020年には19万3千人が不足するとの調査結果を発表しました。これからサイバー空間を生きていく君たちの中にサイバー空間を安心・安全にするための志をもった人が一人でも多く生まれることを期待しています。