2015年の活動の振り返りと来年の方針(2)

※この記事は ICT Advent Calendar 2015 の30日目の記事です。

ICT委員会の2015年の活動(つづき)

前回に引き続き、本記事で6月から10月までのICT委員会の活動を振り返ります。

ACM-ICPC 国際大学対抗プログラミングコンテスト 国内予選(6月)

『BitterSweets』22位 アジア大会出場

かがみず、おりさの、たにしの3人がチームを作ったので安心感がありました。結果は22位、アジア大会の出場が決まりました。高専チームに限れば1位。立派な成績だといってよいでしょう。

かがみず卒業後の来年はかなりの戦力ダウンとなりますが、がんばって来年も国内予選を通過して欲しいです。

ETロボコン沖縄地区大会(9月)

『Foo_Bar_Baz』デベロッパ部門 プライマリークラス 競技部門優勝

私が沖縄地区実行委員会のメンバーであることもあって、卒研生にETロボコンに参加させていたがモデル図を提出できず失格になることも多かったが、昨年からICT委員会から出場している。

しかし、私自身は高専プロコンとパソコン甲子園に手一杯で放置してしまい学生には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいである。

今年は緑林檎、唐瓜、くろこじの3人がチームを作った。

モデル図の完成度が低く、総合成績では賞は取れなかったが、走行タイムでベストタイムを叩き出し、競技部門で入賞し、11月のチャンピオンシップ大会への切符を勝ち取った。チャンピオンシップ大会への出場は本校史上初である。これまで工業高校や専門学校チームに負け続けていたので悔しい思いをしていたが、やっと一矢報いることができた。

チャンピオンシップ大会へ出場できたのは緑林檎の功績が大きいと考えている。彼の集中力は特筆に値する。ただ、本番に弱いのが欠点ではあるが・・・

ETロボコンへは今の私が余裕がないためコミット出来ない。本格的に取り組むためには、szk先生にお願いするしかない。

高専プロコン(10月)

今年の高専プロコンはICT委員会史上最悪だと言って良い(除く競技部門)。

以下、自由部門の2チームについて書く。

予選段階での企画書作成、本選でのシステムの完成度、プレゼン資料作成、プレゼン練習、ポスター作成、会場での配布パンフレット作成、どれをとってもひどいものだった。

唯一予選が通過できたのも、予選企画書作成時に私が関与したからに過ぎない。

予選結果が公表されたのが6月29日。その後、9月に入るまで進捗らしい進捗が見られなかった。本格的に始めたのが後学期に入ってからである。本番までの2週間でシステムが完成する訳がない。

プロコンに出発する2日前にポスターを作成し始め、前日の夜までかけて印刷。パンフレットも前日に慌ただしく作って印刷。

出発時にはプレゼンが完成していなかった。

システムが動いていない、プレゼンも出来ていない。最悪の状態での出発である。

それでも、一応デモができ、プレゼンができたのは長野に来てくれた老害の力である。無理矢理システムを動かし、プレゼン資料をまとめあげてくれたおかげである。言い換えると、老害がいなければデモもできず、プレゼンもできていなかったということである。

老害に感謝するのはもちろんだが、それより自分たちの無力を恥じるべきだと思う。

高専プロコンが終わってから何人かのメンバーが反省をブログに上げているが、反省をブログに書くだけでは意味が無い、来年はこの反省を活かすことを切に願う。

これからは書くチーム別に振り返って見たい。

自由部門『SwipeTalk』敢闘賞

委員長のきっきが高専最後のプロコンとしてリーダーを務めた。リーダーにチームメンバーとしてユーゴ、やがみあん、Throneの3人に1年生の模範囚を加え、5名でチームを編成した。

ICT委員会には5年生はプロコンの予選で落ちるという老害ジンクスがあるのだが、きっきが全体を、技術面ではユーゴが、やがみあんがデザインを担当して、予選を通過することができた。

予選通過後、本選に向けての開発が進まなかった。9月まで進捗らしい進捗は無かった。本格的に開発を始めた9月の中旬から、このチームは夏休み中から朝会、夕会を実践しチーム内のコミュニケーションを密にしていた。しかし、予選通過からの失われた2ヶ月半は余りにも大きかった。朝会、夕会には私も必ず同席していたのだが、開発の進捗は遅れに遅れる。そのため、作らなければならない機能を明確化し、それ以外の機能を次々と諦めた。にもかかわらず、出発当日になっても、最も基本機能であるメッセージ送信さえもできない。最悪であった。長野の旅館で老害に助けられながらも、かろうじてメッセージ送信しているふりをするものがかろうじてできたに過ぎない。

プレゼンも最悪だった。時間がオーバーした。明らかに練習していないのが分かった。これまで、きっきのプレゼンを何度か見てきているが、あんなプレゼンをこれまで見たことが無い。

何が悪かったのか。それは、長期にわたる開発管理ができていないことと、技術面におけるリスク管理ができていないにつきる。これは、もう一つのプロコンチーム『VirtuaLive』も同じである。

ユーゴのブログ記事やがみあんのブログ記事を合わせて読んで欲しい。

自由部門『VirtuaLive』敢闘賞

このチームは『テキパキッチン♪』のゴールデンコンビ(?)のりんちゃんとカルピスを中心に、2年生のマテ茶とくえうえを投入した。1年生にはるいこを加えた。パソコン甲子園を含めて、今年のチーム編成の中では最も開発パワーがあるチームである。

しかし、このチーム内部での情報共有が皆無と言って良い状態だった。プロコンに出発時点でシステムは当然ながら動いていない。システム全体を見通して、何ができていて、何ができていないかを誰も答えられない。どのメンバーも自分の開発が進まないのは他のメンバーからの情報が無いからだという。まるで、食事する哲学者の問題のようなデッドロックに陥っている。

こんな状態でシステムが完成するわけが無い。長野の旅館で老害組が始めたのは個々のメンバーに進捗状況を確認して、できている所とできていない所の整理からであった。

最終的にはかろうじて動いたものの、完成度が低い。デモ会場でいつもお世話になっているjig.jpの福野社長からの「ツメが甘いですね」の私への一言が本当に辛かった。さすが、福野社長どんなにごまかしていても一目で見破ってしまう。

2回のデモ審査中、1回は動作しない。プレゼンもメタメタ。受賞は早い段階から諦めていたが、もしかしたら敢闘賞も取れないのでは無いかと一抹の不安があった。自由・課題部門で敢闘賞も取れないというのは来年度出場自粛を考えるレベルで恥ずかしいことである。かろうじて、敢闘賞を頂き、企業賞もとれたのは本当に本当に幸運としか思えない。

このチームの良くないところは、チーム内コミュニケーションの決定的欠如である。私への報連相も全く無いといっていい。顧問の私がLirtuaLiveを体験できたのはプロコン会場が始めてだったのがそれを如実に物語る。

りんちゃんのブログ記事マテ茶のブログ記事を合わせて読んで欲しい。

課題部門『Hazard Watcher』予選敗退

このチームはおたこんをリーダーにし、メンバーにイエロー、唐瓜、うみんちゅを加えチーム編成し、見習い1年生にりんぱんまんを(じゃんけんで)指名した。おたこんには昨年はプロコンに連れて行ったのだが、今年はチャレンジさせるためにリーダーに起用した。

しかし、おたこんは2年生であり、経験のある上級生がいなかったため、アイデア出し段階からとても苦しんでいた。予選資料の作成もなかなか進まず、予選資料はぎりぎりまで完成しなかった。

やはりというか、予想通りというか予選落ちした。この経験を来年のプロコンに活かして欲しいと思う。

残念なのは予選落ちしてからチームメンバーが解散状態になり、何もしなかったことである。高専プロコンチームやパソコン甲子園チームががんばっているのを尻目にほとんど無為に過ごしていたように思える。新しいコンテストを探すとか、高専プロコンチームの手伝いをするとか何かすることがあったのではないか。

おたこんのブログ高専プロコンの事が触れられている。

競技部門『進捗優先探索』特別賞

競技部門は1回戦1位通過、準決勝3位通過、決勝戦10位という成績で「特別賞」を受賞した。競技部門の準優勝に引き続き2連連続の受賞である。競技部門で2年連続受賞したのは大阪府高専と本校だけであり、快挙といってよい。

しかし、チームとして機能していなかったのが最大の問題である。おりさのの個人プレーで特別賞がとれたに過ぎない。他のメンバーはほとんど受賞に貢献していない。

もし、おりさの一人ではなくチームとして取り組んでいたら3位以内の受賞できたかもしれないと私は考えている。何度も言っているが、本校の学生は個人の能力は決して高くない。だから、他校と互角に戦うにはチームで対抗しないと勝てない。

ICT委員会は高専プロコンに初参加したのが2006年なので今年で10年目である。今年も含めて決勝まで勝ち進んだのは3回である。。競技部門に関してはノウハウがかなりたまっているとはいえ、毎年、ほぼ同じ過ちを繰り返している。そろそろ失敗の原因をナレッジ化し、ICTイン階全体でナレッジすべきかもしれない。

競技部門についてはおりさののブログ記事を合わせて読んで欲しい。



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